結核の予防と治療

結核を予防するために

結核を予防ために大切なことは、規則正しい生活をして、免疫力が低下しないようにすることです。そのために、栄養のバランスが取れた食事と睡眠を十分にとって、適度な運動を心がけましょう。また、結核菌の性質として紫外線に弱く、体の外へ排出されて陽光に当たると、数時間で菌は死滅します。

 

健康診断は定期的にきちんと受けましょう。風邪のような症状が長引くなら、病院を受診してください。他の人が感染しないように、早期発見・治療が最重要です。

 

BCG接種を行いましょう。BCGワクチンは、結核の重症化を予防します。BCGのねらいは、軽い結核反応を起こして免疫をつけ、後から結核菌が侵入した際に備えておきます。ただBCGは、子供の結核感染予防に効果的な予防接種ですが、その予防効果は長くても十数年で、成人への結核予防にはあまり有効ではないとされています。

 

乳幼児は抵抗力が弱いので、結核菌に感染すると粟粒結核(いくつかの臓器に成立した全身性の結核)や髄膜炎やなど重症化しやすいです。乳幼児への予防にはBCGが効果的で、現在では、生後6ヶ月未満の乳幼児を対象にBCG接種が行われています。

 

人が多く集まる場所は、潜伏した危険性がゼロとは言えません。特に現在では、気密性の高い建物や、窓の開かない電車が増えています。このような場所で、結核に感染した場合は、発生源を断定することが難しく、連鎖的に感染してしまう恐れもあります。重要なのは、1人1人が普段から予防の意識をもつことです。きちんと定期健診を受けて、風邪に似た症状が長く続いたら病院を受診しましょう。