結核の予防と治療

結核感染の検査

結核の初期症状は風邪と似ていますが、微熱やせき、痰が2週間以上続く場合は、「結核予防会」の病院に早めに受診しましょう。結核予防会の病院が近くにない場合は、地域の保健所に問い合わせれば、結核診療ができる地域の病院を教えてもらえるでしょう。保健所の問い合わせ先がわからない場合は、「全国保健所長会」のホームページで全国の保健所を調べることができます。

 

結核に感染したかどうかについては、次の検査などで診断します。

 

「ツベルクリン反応検査」は、「ツベルクリン」という薬液の皮内注射を行い、48時間経過ごしたら判定します。BCG接種を受けた人や、結核菌に感染した人は、皮膚が赤くなったりしこりができたりします。痰が取れない人や、胸部X線検査で撮影することができない人に有効です。ただし、ツベルクリン反応だけでは、その反応が結核感染によるものか、BCG接種のためか判断することが難しいです。

 

「QFT検査」(クォンティフェロンTB-2G検査」は、血液検査によって調べる方法です。ツベルクリン反応検査の場合は、皮膚反応を判定するために、医療機関を再度訪れないといけませんが、このQFT検査は、試験管内で速やかに検査することが可能です。BCGワクチンに影響されずに結核感染を判定できるので、従来のツベルクリンに代わる検査として期待されています。

 

発病したかどうかは、「X線撮影検査」(胸部X線写真やCT検査)や細菌検査によって診断することができます。X線検査で発病の疑いがある場合は、痰の検査を行って診断します。「喀痰(かくたん)検査」では、結核菌を排菌しているかを判断します。